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軽自動車が日本カーオブザイヤー初受賞、EV新時代を画す

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【クルマが好き】日産サクラと三菱ekクロス 軽EVが二つのカーオブザイヤーを獲った

公開日: 2022/12/14 (ビジネス)

日産サクラ=HPから 日産サクラ=HPから

 年末恒例の2022年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」に12月8日、日産自動車の「サクラ」と三菱自動車の「eKクロスEV」が決まった。いずれも両社が共同開発した軽の電気自動車(EV)だ。

 同賞の実行委員会は両車について「日本独自の軽自動車規格を採用し、現実的な車両価格でバッテリーEVを所有するハードルを下げ、日本でバッテリーEV普及の可能性を高めた」と評価した。

三菱自のekクロス=HPから

 さらに実行委は全国でガソリンスタンドや公共交通が減少している現状に触れ、「軽自動車プラスバッテリーEVの組み合わせは、高齢者を含めた多くの人の移動の自由を担保するだけでなく、社会的課題解決への可能性を示している」と、受賞の理由を語った。

 選考委員の最終審査でサクラ・eKクロスEVの得点は399点となり、2位のホンダシビックe:HEV・シビックタイプRの320点、3位のトヨタクラウンの236点を上回った。

 サクラとeKクロスEVは「自動車研究者ジャーナリスト会議(RJC)」が選ぶ今年の「RJCカーオブザイヤー」にも輝いており、日本を代表する二つのカーオブザイヤーを同時受賞した。11月9日発表のRJCカーオブザイヤーの得点は、首位のサクラ・eKクロスEVが175点、2位のスズキアルトが140点、3位のマツダCX-60が108点だった。

 RJCはサクラとeKクロスEVの受賞理由について「軽自動車規格のボディサイズに、日常使用で十分以上の走行距離、滑らかな加速やきびきびとしたハンドリング、上質な内外装、最新の安全装備を備え、実用EVとして高い完成度を誇る。幅広いユーザーに手の届く車両価格も実現し、EVの普及促進に弾みをつけた」とコメントしている。

 今回のサクラとeKクロスEVのカーオブザイヤーのダブル受賞は、日本のカーオブザイヤー史上で画期的といえる。

 日本カー・オブ・ザ・イヤーを軽自動車が受賞したのは、1980年に同賞が誕生以来、初めてなのだ。日本カー・オブ・ザ・イヤーは自動車雑誌の出版社などが実行委員会を作り、自動車評論家やモータージャーナリストなどが選考委員を務めている。

 現在の選考委員は60人で、太田哲也氏、桂伸一氏、木下隆之氏、佐藤久美氏、清水和夫氏、中谷明彦氏、松田秀士氏らレーサー出身の自動車評論家が多いのが特徴だ。谷口信輝氏のように現役のレーサーもいる。このほか、クルマ好きで知られるテリー伊藤氏や松任谷正隆氏ら芸能・文化人も委員を務めている。

 このため日本カー・オブ・ザ・イヤーは伝統的に「走り」や「趣味性」が重視され、これまでEVは日産リーフが受賞したことはあるが、実用的な軽自動車が受賞したことはなかった。

 これに対して、RJCカーオブザイヤーはNPO法人の自動車研究者ジャーナリスト会議(RJC)が主催する。RJCは日本カー・オブ・ザ・イヤーを「メーカーの接待づけになっている」「評価がクルマの運動性能に偏重している」などと批判し、1991年に発足した経緯がある。

 このためRJCカーオブザイヤーは実用的なファミリーカーが受賞するケースが多く、これまで軽自動車も何度も受賞している。日本カー・オブ・ザ・イヤーに高級車やスポーツカーが多いのとは対照的だ。

 今年の両賞のベスト3を見ても、考え方の違いが見て取れる。次点はRJCカーオブザイヤーが軽のアルトなのに対して、日本カー・オブ・ザ・イヤーには「走り屋」向けのスポーツカー、シビックタイプRだった。

 両賞の過去の受賞を見れば、この傾向はさらに鮮明だ。両賞は意図的に棲み分けを図っているのか、11月にRJCカーオブザイヤーを受賞したクルマは12月の日本カー・オブ・ザ・イヤーとならないというジンクスがあった。

 ところが、今回は両賞が一致した。しかも、2021年の日産ノートに続き、2年連続で両賞が一致した。その前のダブル受賞は2011年の日産リーフ、さらにその前は2001年のホンダフィットまで遡らなくてはならない。

 このようにサクラとeKクロスEVが軽自動車でありながら、ダブル受賞となったのは画期的だ。EVの受賞は2011年の日産リーフ以来、11年ぶりとなる。

 サクラとeKクロスEVの受賞理由を見ても、今回は日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会が実用性を重視し、RJCが走りを重視したコメントとなっているのも意外だった。両賞の潮目は変わったのか。いずれにしても今年は話題の多いカーオブザイヤーとなった。

岩城 諒 (経済ジャーナリスト)

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