2017年は、世界が電気自動車(EV)社会に向かって進んでいることを印象づける年となった。7月には、フランスと英国が2040年までにガソリン車、ディーゼル車の販売を禁止する政策を打ち出した。中国もガソリンなど化石燃料車の生産・販売禁止に動いている。
自動車メーカーもEVシフトに動き始めた。スウェーデンのボルボは、2019年以降は新たなガソリン車の製造を止め、ハイブリッド車かEVに移行することを明らかにした。燃料電池車(FCV)に傾斜し、EVに出遅れ感があったトヨタ自動車も、EV搭載電池でパナソニックと協業することを12月に発表した。政府はFCVを中核とする水素社会を目指しているが、実現できるのだろうか。
EV関連の研究開発競争も激化している。航続距離が短いのがEVの弱み。それを克服しようとリチウム電池の改良が続けられているが、本命と目されるのが電解質の成分を液体から固体にする「全固体電池」だ。年後半には株式市場でも注目のテーマとなった。
◇EV化への動き
自動車史の転換点? クルマの電動化で世界が動いた2017年を振り返る(マイナビニュース)
中国、ガソリン車の生産・販売禁止時期を検討(日経)
ボルボの「全電動化」宣言、テスラに打撃(ロイター)
◇出遅れトヨタがEVにもシフト
トヨタとパナソニック、EV電池で協業検討を発表 (日経)
トヨタとパナソニック提携の裏に潜む「中国企業の大きな影」(現代ビジネス)
パナソニックが強気、脱「テスラ依存」の勝算(東洋経済)
◇電気自動車か燃料電池車か
“水素社会”は本当にやってくるのか?(NHK)
テスラ社長が「水素は愚か」と強がるワケ(プレジデントオンライン)
「燃料電池車」は期待外れの大失敗なのか(プレジデントオンライン)
◇新技術・全固体電池
「全固体電池」がもたらすインパクトを専門記者が徹底解説(日経ビジネス)
全固体電池の「点火」に挑む日特、EV時代生き残り図る部品各社(ニューズウィーク)
ダイソン、EV参入。電池でもイノベーションが加速するか
トヨタも開発を進める「全固体電池」採用へ(日刊工業新聞)
全固体電池関連が株式テーマの銘柄一覧(Kabutan)