1994年に書籍販売からスタートしたアマゾンは時価総額1000ドル超えの巨大企業に成長した。
ネットショッピングで既存の小売業を脅かすだけでなく、2017年には米国の大手スーパー「ホールフーズ」を約1兆5000億で買収、自社ブランドの拡充などネットと実店舗の融合を図っている。スマートスピーカー市場には「アレクサ」を投入、ビデオ・オン・デマンドサービスも展開するなど多角化が際立つ。
その強みは世界最大のクラウドサービスであるアマゾン・ウエブ・サービス(AWS)に代表される外に向かって開かれたプラットフォーム化にある。顧客とそのビッグデータを囲い込むことで成長を続ける戦略だ。
日本への影響も強大だ。運送業界の働き方を変えただけではない。2017年には生鮮食品の宅配にも乗り出した。大手スーパーの危機感は深まっている。
だが一方で、アマゾンの市場寡占化には反対の動きも出ている。欧州連合はルクセンブルクの優遇税制の利用を違法と判断し、330億円の追徴税を課した。
2018年、アマゾンはどこへ向かうだろう。創業者でCEOのジェフ・ベゾス氏は、「『今後10年で何が変わるか』という質問はしょっちゅう受けるが、『今後10年で変わらないものは何か』という質問を受けることはほとんどない。実際には二番目の質問のほうが重要だ。なぜなら時を経ても変わらないものを柱にして事業戦略を立てるべきだからだ」と語っている。
◇進撃のアマゾン
アマゾンの北米EC市場における「シェア」が恐るべき規模になっていた
(ビジネスインサイダー)
Amazonが「世界を食い尽くしている」理由を考える(Techcrunch)
アマゾン株、初の1000ドル突破 時価総額トヨタの3倍 (日経)
アマゾンの「データ分析」はここまで徹底する(東洋経済)
◇アマゾン・ウエブ・サービスなど多彩なサービス
AWSが米国で起こした二度目の「CIAショック」(日経ビジネス)
AWSの優位を支える戦略--価格競争と一線画すか(ZDNet)
AWSの成長にかげりなし(Techcrunch)
アマゾン、クラウドも“オープン化”戦略鮮明に(日経ビジネス)
その価値10億ドル以上? アマゾンが切り開く新たな市場とは(ビジネスインサイダー)
対立は泥沼化? Amazon、AmazonTubeの商標出願しドメインも取得。YouTube対抗サービスを計画か(エンガジェット)
世界を震撼させるアマゾンのPB戦略、その影響はアパレル以外にも及ぶ(ビジネス+IT)
アマゾン帝国、食品市場への侵攻を本格化(日経ビジネス)
◇日本を揺るがす
楽天、アマゾンに「敗北宣言」…ポイントをためる意味消失か(ビジネスジャーナル)
生鮮食品戦争勃発!「アマゾンvs.イオン」勝つのはこっちだ(現代ビジネス)
日本の流通業界がアマゾンに潰されないための策はあるか(ダイヤモンド・オンライン)
楽天が挑むアマゾンエフェクトという苦境(プレジデント・オンライン)
仮想通貨アマゾンコインに銀行が潰される日(東洋経済)
◇ベゾスCEOの哲学
“再び”世界一のお金持ちに! アマゾンCEOジェフ・ベゾスの華麗なる半生(ビジネスインサイダー)
アマゾンCEOに学ぶ、時代を超えるビジネス設計術(Forbes)
3歩進んで2歩退がる、ジェフ・ベゾスの「失敗力」(Forbes)
アマゾン創業者ジェフ・ベゾスが実践する「成功者の思考法」(ビジネスインサイダー)
◇対アマゾン
一人勝ちアマゾンの「市場と情報の寡占」がはらむ危険性(ダイヤモンド・オンライン)
アマゾンに330億円の追徴税-欧州委、優遇税制を違法と判断(Bloomberg)
トランプ氏、アマゾン向け郵送料金「大きく引き上げる」べきだ(Bloomberg)
アマゾンの「参考価格」 客に誤解与えると措置命令 消費者庁(NHK)