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都幹部が自民回帰 控え室前に長蛇の列

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【都政を考える 都議選まであと半年(上)】コロナ禍でも対面説明求める自民議員

公開日: 2020/12/10 (政治)

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澤 章 (都政ウォッチャー)

 都議会第四回定例会が11月30日から12月16日の日程で開催中だ。例年、12月の定例会は盛り上がりに欠ける傾向にある。来年度予算案はまだ固まっておらず、主戦場は年明けの第一回定例会になるからである。

 だが、コロナ禍の都議会、しかも4年に1度の都議会選挙を半年後に控えた今都議会はちょっと様相が違う。各会派は選挙をにらみ、この3年半にあげた自分たちの成果を強調し自己PRに余念がないのである。

▽都議会自民党前に長蛇の列

 そんな中、都議会棟に奇妙な光景が現れた。都議会自民党の控え室前の廊下に都庁職員の長い列ができているのだ。一昔前の自公政権下ではお馴染みの風景だった。

 本会議・委員会での質疑の打ち合わせ(という名の一方的な要求の押しつけ)や、各種の情報提供に管理職をはじめとする担当者が呼びつけられ、その挙げ句、長時間待たされることが日常化していた。

 しかし、小池知事自らが立ち上げた都民ファーストの会が55人の大勢力(定数127、過半数64にあとわずか)を占めて以降、当然のことながら都庁職員は多きに流れた。野に下った自民党からは「手のひらを返すように都ファになびくとは、この裏切り者め」とさえ罵倒されることもあった。

 それがこの長蛇の列である。来夏の都議選結果を予測して早くも都ファを見限り、元のご主人様とよりを戻そうとしているのだろうか。

▽自民党にすり寄る都庁職員

 半分は当たっているが、半分は違う。まず、都庁職員の自民党回帰の動きについてである。

 2期目に入ってもなお小池知事は、都庁職員が都議会自民党にいい顔をするのを極度に嫌っている。議会答弁で自民党に前向きな答弁や手柄を与えるような答弁をしようものなら叱責を受ける。1期目の途中には、都議会を仕切る議会局長が、自民党とつながっていると嫌疑をかけられ、あからさまな降格人事の仕打ちを受けた。

 それでも都庁職員の嗅覚は鋭い。沈むと分かっている泥船からいち早く逃げ出そうというわけである。小池知事の不評を買ってでも、来年以降の権力構造の変化を前提に動かざるを得ない。彼らも生き残りをかけているのだ。しかも、相手の自民党議員はみな知った顔ばかり、詫びの一つも入れて関係修復に余念がないのである。

▽旧態依然の自民党は接触型がお好き

 ただ、そうとばかりも言えない事情もある。コロナ禍の現在、議員と都庁職員のやり取りは基本、ネットを介して行われている。都ファはメール対応、公明党はクラウドの共有フォルダーに各議員のフォルダーがあり、そこにデータを入れて一声かければ万事OKになっている。

 これで都庁職員の負担はかなり軽減された。

 ところが、自民党は旧態依然の接触型対応が主流である。都庁本庁舎と空中回廊で結ばれた都議会棟にわざわざ職員を呼びつけて、直接話を聞き説教をたれ資料を受け取る方式を頑なに続けている。フェイス・トウ・フェイスのコミュニケーションこそが権力の源泉だと言わんばかりである。

 長蛇の列にはこんな裏事情が絡んでいるのだが、こんな時代遅れの都議会で東京のIT化は大丈夫なのかと心配にもなる。そういえば、デジタル・トランスフォーメーションを推進する政府でさえ、旗振り役の大臣が政治資金収支報告書をネットを使わずに紙ベースで提出していることが話題になった。

 こんな調子では、たとえ半年後の都議選で自民党が復調しても、旧来型の自公主導型都政に先祖帰りするだけだ。ポスト・コロナの東京に明るい未来が待っているとは言いがたいのである。
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澤 章(都政ウォッチャー)
1958年、長崎生まれ。一橋大学経済学部卒、1986年、東京都庁入都。
総務局人事部人事課長、知事本局計画調整部長、中央卸売市場次長、選挙管理
委員会事務局長などを歴任。(公)東京都環境公社前理事長。2020年3月
に『築地と豊洲「市場移転問題」という名のブラックボックスを開封する』(
都政新報社)を上梓。著書に『軍艦防波堤へ』(栄光出版社)、『ワン・ディ
ケイド・ボーイ』(パレードブックス)など。
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