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入院の小池知事、都議選で都民ファースト応援せず

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【都政を考える】都議選告示日に知事は「居留守っぽい」不在

公開日: 2021/06/25 (政治)

Reuters Reuters

 25日、都議会議員選挙が告示された。

 だが、陰の主役の小池知事ご本人は、過労のため公務を離れて検査入院中である。雲隠れとの憶測も飛ぶが、単純に働き過ぎの疲れがここに来て出たのだろう。

 とにかく小池知事は休まない。土日の仕事も厭わない。私も現役時代、土日の午前9時過ぎに知事室に何度か呼び出された経験がある。週2日出勤だった石原元知事に爪の垢でも煎じてあげたいくらいだ。

   日曜夕刻に少数幹部と作戦会議が常態化

 だがその一方で、仕事好きのトップに付き合わされる幹部職員は休日返上にならざるを得ない。特に最近では、日曜の夕刻、知事と少数の幹部が都庁に集まり作戦会議を開くことが常態化している。密室での意思決定に基づき、週明けに有無を言わさぬ指示が各局に下命される。こうしてドタバタの1週間が始まるのである。

 都議選を巡っては、ついこの間まで五輪開催の是非が争点になると見られていた。実際、2か月前までは小池知事の頭の中にも、五輪中止を都議選にぶつけて都民の耳目を集め、自らが特別顧問を務める都民ファーストの会を勝利に導くという選択肢があったに違いない。

 だが、もはや五輪を選挙に利用する手はなくなった。有観客での開催が既定路線だ。では今回の都議選で問われるべきは何なのか。もちろん、1年半に及ぶ小池都政のコロナ対策が筆頭に挙げられるだろう。

 しかし思い出されるのは、ロックダウン、ステイホーム、密です、5つの小、8時にはみんな帰ろう・・・・こうした小池知事の口から飛び出す空疎な言葉とフリップボードばかりである。

 飲食店が瀕死の状態にあるにも拘わらず、営業自粛の協力金の支給は遅れに遅れて、いつ振り込まれるかも分からない状況が続いている。そうかと思えば、ワクチンの大規模接種会場に関しては、小池知事は当初、国の設置する会場と混同するとして設置しないと明言していた。

 ところが、他の自治体が次々と設置を表明するや、朝令暮改よろしく、築地市場跡地→五輪パブリックヴュー会場の代々木公園→都庁第一本庁舎展望室と、会場設置を場当たり的に発表する始末である。

 結局、小池都政にはコロナ対策を総合的にオペレーションする力量も、全体的な戦略に基づいて都民の命を守る見取り図も存在しない。あるのはただ、自己保身と自己顕示、国との対立を演出して自らの政治的な立場を強化しようとする思惑だけなのである。

  小池知事のパフォーマンス政治を許した都議会

 都議選がテーマなのに小池都知事の批判をするのは筋違いだと思われている方もいらっしゃるかもしれない。しかし、小池知事の失政と都議選は関係がないどころか、大いにあるのである。なぜなら、小池知事のパフォーマンス政治を唯々諾々と許してきたのが都議会だからである。

 非常事態を理由に、議会の議決を経ずに補正予算を成立させる専決処分を乱発した小池知事。議会の招集要求もせず事後承認を無批判に与えてきたのは他ならぬ都議会だ。民主主義の根幹に関わる議会のチェック機能を果たしていない責めは、都議会各党が負わなければならない。

 言うまでもなく、過去5年間、小池知事を支えてきたのは都民ファーストと公明党だ。正確には、公明党は小池知事1期目の2年目から与党化したのだが、昨年小池知事が再選を果たして以降、徐々に軸足を自民党に移し、現在では自民党との政策連携・選挙協力を強めている。

 片や、沈みゆく泥船と揶揄される都ファは、事前の調査によれば、4年前に50以上あった議席が10議席台、中には一桁台と予測する調査もある。党勢維持どころか消滅の危機に瀕しているのだ。

 頼みの綱の小池知事は、たとえ週明けに公務復帰したとしても、都ファ候補者の選挙応援に出向くことはないだろう。五輪開催が迫りコロナ感染のリバウンドが懸念される中、のこのこ応援に出向けば猛烈な批判を浴びるのは明白だからである。

 コロナ禍の都議選、しかも主役の小池知事が不在となれば盛り上がりに欠ける。コロナ対策を含めた小池知事5年間の是非を真正面から問う選挙であってほしいと願わずにはいられない。

澤 章 (都政ウォッチャー)

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澤 章(都政ウォッチャー)
1958年、長崎生まれ。一橋大学経済学部卒、1986年、東京都庁入都。総務局人事部人事課長、知事本局計画調整部長、中央卸売市場次長、選挙管理委員会事務局長などを歴任。(公)東京都環境公社前理事長。2020年3月に『築地と豊洲「市場移転問題」という名のブラックボックスを開封する』(都政新報社)を上梓。著書に『軍艦防波堤へ』(栄光出版社)、『ワン・ディケイド・ボーイ』(パレードブックス)、最新作に「ハダカの東京都庁」(文藝春秋)、「自治体係長のきほん 係長スイッチ」(公職研)。
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