• tw
  • mail

カテゴリー

 ニュースカテゴリー

  • TOP
  • 独自記事
  • 参院選
  • 政治
  • ワールド
  • マーケット
  • ビジネス
  • IT/メディア
  • ソサエティ
  • 気象/科学
  • スポーツ/芸術
  • ニュース一覧

昭恵夫人の関与示す証言と、FAX文書

あとで読む

籠池氏の証人喚問 安倍首相に辞任リスク

公開日: 2017/03/23 (政治)

Reuters Reuters

土屋 直也 (ニュースソクラ編集長)

 籠池森友学園理事長の23日の証人喚問での証言には、安倍首相の辞任につながりかねない事実が明らかになった。

 それは、国有地払い下げ問題で籠池理事長が安倍昭恵夫人に力を貸してほしいと訴え、これに夫人つきの職員が返答をしている点だ。常識的にいえば、総理夫人は土地取引に関与したことになる。

 そしてそれは、安倍首相の「私も妻も一切認可にも、国有地の払い下げにも関係ない。関係していたということでありましたら、総理大臣も国会議員も辞めるということははっきり申し上げておきたい」という発言に、抵触すると思われるからだ。

 直後から官邸周辺からは、この証言と、夫人付き職員である谷氏からのFAXによる返答文書は想定内の内容との説明が漏れ始めている。こうした陳情はたくさんあり、夫人には報告せずに職員が問い合わせしただけで返事を書いたという内容だ。

 留守電を聞いたのも職員で、夫人はまったく関わっていないという説明も漏れている。そもそも、FAXにあるように希望に添えないとしていたのだから、問題になるのか、という。

 菅官房長官も、籠池氏側からの問い合わせ先は「昭恵夫人ではなく谷氏だ」と指摘。昭恵夫人は「中身には関与していない」と主張した。

 しかし、陳情をつないでおいて、一切かかわっていないとの首相の説明は世間の常識からはずれている。野党も勢いづいていて、昭恵夫人や夫人付きの谷氏から国会で事情を聞こうということになるだろう。

 もちろん、官房長官が記者会見で再三述べた「100万円寄付はない」についても、籠池氏は改めて「人払いをして2人になって寄付してくれた」と証言した。明日にも総理辞任、稲田防衛相辞任というような決定打はないものの、突っ込みどころはたくさんある。

 繰り返しになるが、安倍首相の「関係していたら、総理大臣も国会議員も辞める」と啖呵を切ったことが首相を追い込んでいくだろう。

 以下に、関連する証言をハフィントンポストが掲載した詳録から抜き書きする。

●籠池氏の参院での冒頭証言から

次に土地の取引について申し上げます。小学校の建設用地であるあの豊中の国有地の存在については、不動産屋さんから平成25年に紹介を受けました。平成27年5月29日に定期借地契約を締結いたしました。

その土地の買い上げの条件として、10年たったのをもっと長い期間へと変更できないかとの思いから、私たちの教育理念に賛同している昭恵夫人に助けを頂こうと考えまして、昭恵夫人の携帯に電話をいたしました。平成27年10月のことです。留守電でしたのでメッセージを残しました。

すると、後日内閣総理大臣夫人付きのたにさえこさんという方からご連絡いただき、『なかなか難しい』とのお返事を頂きました。平成27年11月17日に総理夫人付きたにさえこさんから頂いたFAXでは『大変恐縮ながら現状では希望に添うことはできない。なお、本件は昭恵夫人にもう既に報告させていただいております』というお言葉を頂きましたが、お骨折りに感謝しておったところでございます。

しかしながら私は財務省の中でこの間、どのようなことが起きていたのか詳しく存じ上げません。昭恵夫人、谷さん、財務省の関係者に詳しくその経緯を聞いて頂きたいと思います。


●枝野衆院議員への証言

枝野幸男(民進):谷サエコ秘書からFAXが来ていたという話。調べたが、経済産業省から内閣官房総務官室に出向。谷さんからのFAXを衆議院にも出してください。私もテレビ局が持っているものを確認した。財務省本省に問い合わせをしたという記述があるが間違いないか。

籠池:私も持っているが、「時間がかかり申し訳ありません。財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得た。大変恐縮だが、国側の事情もあり、現状ではご希望に添えないが、引き続き見守ってまいりたい。本件は昭恵夫人にもすでに報告している」という内容。

10年の定借の是非、50年定借への変更の可能性、土壌汚染や埋設物の撤去期間に関する資料の扱い、工事費の立て替え払いの予算化についても書いていただいている。

「一般的には工事終了時に精算払いが基本であるが、森友学園と国交省航空局との調整にあたり、予算措置がつきしだい返金する旨の了解であったと承知している。平成27年度予算での措置ができなかった。平成28年度での予算措置を行う方向調整中」という内容いただいています。

枝野:今のFAXはH27年の11月?

籠池:11月15日です。

枝野:いつの誰に対して籠池さんが問い合わせしたことへの答えなのか?

籠池:私が、安倍昭恵夫人に電話をして、海外出張中。すぐに地元秘書の谷さんに連絡をかけられて、急いでいるんでということで谷さんから連絡があったということです。

枝野:安倍昭恵さん→谷さんに振られて、回答があったということですか。

籠池:おっしゃる通り。

枝野:まさに安倍昭恵さんが、自分が頼まれたことについて、公務員にお願いをしている。安倍総理が従来発言していたことと違う。念のため、事実と違えば偽証罪に問われる。間違いないものか。

籠池:間違いありません。

枝野:谷さんを通じていつもやり取りしていたのか。

籠池:直接昭恵さんにご連絡もあったが、谷さんともご連絡していた。
続報リクエストマイリストに追加

以下の記事がお勧めです

  • 土屋 直也のバックナンバー

  • 中国6大臣人事、李首相の弟分を更迭・降格

  • 『…と思っていて』 “熱い論争”嫌う自己保身術 

  • 続投狙う習近平が抜いた伝家の宝刀「反腐敗」

  • 欧州覆うゼレンスキー疲れ

  • プロフィール
  • 最近の投稿
avator
土屋 直也(ニュースソクラ編集長)
日本経済新聞社でロンドンとニューヨークの特派員を経験。NY時代には2001年9月11日の同時多発テロに遭遇。日本では主にバブル後の金融システム問題を日銀クラブキャップとして担当。バブル崩壊の起点となった1991年の損失補てん問題で「損失補てん先リスト」をスクープし、新聞協会賞を受賞。2014年、日本経済新聞社を退職、ニュースソクラを創設
avator
土屋 直也(ニュースソクラ編集長) の 最新の記事(全て見る)
  • 【編集長インタビュー】立教大学の倉田徹教授に香港返還25周年を聞く「習氏の力は弱まっていない」 -- 2022年6月27日
  • 【編集長のイチオシ】トッド/NTTテレワーク/6年前の自民公約/大翻訳運動 -- 2022年6月25日
  • 【編集長のイチオシ】ASEANと岸田/ナショナリズム/EV化の盲点/太陽光ヘイトに反論 -- 2022年6月18日
Tweet
LINEで送る

メニュー

    文字サイズ:

  • 小
  • 中
  • 大
ソクラとは 編集長プロフィール 利用案内 著作権について FAQ 利用規約 プライバシーポリシー 特定商取引法に基づく表示 メーキングソクラ お問い合わせ お知らせ一覧 コラムニストプロフィール

    文字サイズ:

  • 小
  • 中
  • 大
  • 一覧表示を切替
  • ソクラとは
  • 編集長プロフィール
  • 利用案内
  • 著作権について
  • メーキングソクラ
  • お知らせ一覧
  • FAQ
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー
  • 特定商取引法に基づく表示
  • お問い合わせ
  • コラムニストプロフィール

Copyright © News Socra, Ltd. All rights reserved