現役の女性ジャーナリスト86人などが集まった職能団体「 メディアで働く女性ネットワーク」 の代表世話人の林美子、 松元千枝氏(フリージャーナリスト)は15日、厚労省記者クラブで会見した。
両氏は、福田前財務次官によるテレビ朝日の女性記者に対するセクシャルハ ラスメントについて、同ネットワークとして、テレビ朝日、麻生財務大臣、安倍首相、 野田女性活躍担当大臣に事態の改善を求める要請書を提出したと発表した。
同ネットワークは、福田前次官のセクハラなどを受け、5月1日に急遽設立されたもの。セクハラが表面化した後の麻生大臣の 発言にはセクハラに対する無理解が溢れているとして、 黙っていれば女性記者へのセクハラ被害は今後も止められないとの判断から、会の設立と4者への要請書提出に至ったとしている。
麻生大臣に対しては、①被害者に真摯に謝罪② セクハラを矮小化し被害者に二次被害を与えている発言の撤回と謝罪③ 自らセクハラ研修を受けてほしい④前次官の行動について調査を継続し、 テレ朝以外の被害の実態も明らかにして欲しい⑤女性記者排除を防止 する具体策を実行してほしいーーなどと求めた。
テレ朝に関しては被害者の行動は公益通報であり記者倫理違反には当たらないとして、不利益な処遇をしないよう求めている。 安倍首相には、 麻生大臣の無理解な発言をを放置しないことなどを、 野田大臣には麻生大臣への働きかけやセクハラに関する法整 備などを求めた。
今後は被害にあった女性記者に対する弁護士を交えた相談活動、 対抗策に関するノウハウやスキルの提供、シンポジウム、 勉強会等の実施を考えていると話した。
この日までに参加した女性ジャーナリストは、口コミなどで集まった人で、代表世話人以外は取材活動を狭めかねないなどとの判断から匿名での参加となっている。ネットワークはフェースブックページやメールアドレスを設け、今後も女性ジャーナリストを受け入れていきたいとしている。ネットワークには弁護士や大学教授などの有識者などの賛助会員約40名も参加している。
要望書全文はこちら
テレ朝への要望書
麻生財務相への要請書
安倍首相への要請書
野田大臣への要望書