女性にだけ離婚後6か月間再婚を禁止する民法の規定が憲法に違反するかどうかが争われている裁判で、最高裁判所大法廷は16日、憲法違反とする判決を言い渡した。夫婦別姓を認めない民法の規定については、合憲と判断した。
夫婦別姓をめぐる最高裁判決では、裁判官15人のうち、女性全員を含む裁判官5人が、夫婦別姓を認めない民法の規定が憲法違反である、という反対意見を述べた。
違憲判断となった、離婚後6か月間再婚を禁止する民法の規定についての判決では、厳密に父性の推定が重複することを回避するための期間である100日間の再婚禁止は合理性・相当性が認められる、というのが多数意見だったが、DNA検査技術の進歩などを理由に、「100日」という規定も違憲とする、少数意見もあった。
最高裁が法律の規定を違憲とするのは戦後10件目となる。
<夫婦別姓訴訟>なぜ5人の判事は「違憲」と判断したのか? 最高裁が判決文を公開 (弁護士ドットコム)
再婚禁止期間「違憲」判決、なぜ「100日を超える部分」に限定されたのか? (弁護士ドットコム)
夫婦同姓強制違憲訴訟 全文PDF (裁判所ウェブサイト)
再婚禁止規定違憲訴訟 全文PDF (裁判所ウェブサイト)
夫婦同姓規定「合憲」判決読み解き 通称使用広がり「不利益緩和される」 子供の姓も問題視 (産経ニュース)
再婚禁止100日超「違憲」判決読み解き 嫡出推定との均衡重視 (産経ニュース)
【速報】法相、全国の市区町村に婚姻届受理の通知 (共同通信)
夫婦別姓認めない規定 合憲判断も5人が反対意見 (NHK)
「判決の瞬間、涙が溢れた。本当に悲しい」夫婦別姓禁止「合憲」受けて原告が怒り (弁護士ドットコム)
「国会で100日に短縮してほしい」再婚禁止180日「違憲」――原告側の作花弁護士 (弁護士ドットコム)
夫婦の姓「国会で議論を」 判事5人「違憲」とした理由(朝日デジタル)
女性国会議員も賛否割れる 稲田朋美氏「合理的」野田聖子、福島瑞穂両氏は安倍政権に注文(産経ニュース)