ニュースソクラがキュレーション(ソクラでピックアップした)記事のなかから、編集長の土屋がスタッフとともに改めて読んでおきたい記事をピックアップしました。週末に目を通していただき、未来を見通すヒントになればと願っております。(ニュースソクラ編集長、土屋直也)
■人工知能で都市を制御するアリババの試み (Wired)
杭州市の渋滞解消から始まったアリババの都市データをまるごと集めてしまおうという「シティブレイン」システムがクアラルンプールでも始まる。杭州市では車の平均速度が15%アップし、交通事故への対応も早くなったとアリババは説明している。もちろん「監視」強化への懸念やサイバー攻撃のリスクはある。便利さと引き換えのリスクをどう制御するか。目的外使用を厳しく制限するなどしたうえで、運営の透明化や内部告発者を守ることが必要なのだろう。不正を暴ける正義のハッカーが必要なのかもしれない。
■ロシアW杯で適用される3つのルール、テクノロジー導入で采配革命が起こる (スポーツナビ) これはワールドカップの新しい見どころになるだろう。今回から、タブレットなど電子端末のベンチ持ち込みが可能になった。データ分析によるベンチからの采配が勝敗を分けるだろう。これは他のスポーツでもみられるようになっていたことで、昨年11月には女子テニスが先兵、「リアルタイム分析」が変えるスポーツ (スポーツイノベーターオンライン)という記事もでていた。
読み比べていただければ。
■ゲノム編集のスタートアップは「次世代のアマゾン」になれるか (ライブドア)
ゲノム編集のついては、危険性とともに何度かこのイチオシでも取り上げているが、さらに起業が続々と進んでいるらしい。治療と関連付ければ大変大きなマーケットなのはわかるが、生命の在り方をかえてしまわないか、倫理抜きにテクノロジーが暴走する不安は否めない。ゲノム編集でがんの危険か (共同)はスウェーデンのチームがゲノム編集した細胞はがんになりやすいとの研究を発表。ゲノム編集技術「クリスパー・キャス9」はノーベル賞確実と言われていた技術だけに今後、評価がどうなるか、気になる。
■レシート1枚10円で買うアプリ、天才高校生プログラマーが小売市場に挑む (ビジネスインサイダー) 購買情報集めのアプリが高校生の作品というのでフーンとなった。この情報が本当に売れるのかと?と思ったりしていたら、レシート買い取りアプリ、開始から1日たたず停止 「予想の750倍の量」 (ITメディア)。ちょっと危うさも感じてしまう。
今週の4本 アリババ、都市交通システム輸出のメリットとリスク |
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【編集長のイチオシ】アリババ/W杯の新しい見方/ゲノム/レシート1枚10円
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(IT/メディア)
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土屋 直也(ニュースソクラ編集長)
日本経済新聞社でロンドンとニューヨークの特派員を経験。NY時代には2001年9月11日の同時多発テロに遭遇。日本では主にバブル後の金融システム問題を日銀クラブキャップとして担当。バブル崩壊の起点となった1991年の損失補てん問題で「損失補てん先リスト」をスクープし、新聞協会賞を受賞。2014年、日本経済新聞社を退職、ニュースソクラを創設
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