ニュースソクラのキュレーション(ソクラでピックアップした)記事のなかから、編集長の土屋がよりすぐりをピックアップしました。近い将来論点になりそうな記事を厳選しました。週末に目を通していただき、未来を見通すヒントになればと願っております。(ニュースソクラ編集長、土屋直也)
■「メモリ無双」が引き起こした半導体ランキングの下剋上 (PCwatch)
サムスン電子副会長が5日、控訴審で減刑のうえ保釈された。約1年にわたりサムスンは実質的な総帥を欠いていたが、業績はむしろ絶好調だ。半導体の売上高では2017年についにインテルを抜いた。その実態を分析したのがこの記事。歴史的な逆転だが、また簡単に抜き返される可能性もあると、サムスン勝利の脆弱さも指摘している。
半導体業界の地殻変動ぶりを知りたいなら ビッグデータ時代到来、恩恵は斑模様の半導体業界 (JBpress)が必読。サムスンのインテル逆転の立役者だったDRAM型で、談合の疑いありとサラリと指摘するこわい記事。筆者の湯之上氏は東芝の危機分析に関する記事ではその専門性の高さで何度もうならせられた方である。
■ヤマト運輸「128億円赤字の正体」アマゾンのせいじゃなかった (現代ビジネス)
ヤマトの上期赤字の実態を佐川との対比で分析している。DM便が足を引っ張っていると指摘している。分析のすべてを受け入れられるわけでもないが、ひとつの視点ではある。人手不足で人件費増加が配送業の先行きを暗くしている。ヤマトはこの苦境を切り抜けられるのであろうか。
■ボーイングの「巨大ドローン」は、物流革命の旗手になれるか──自動車サイズの「空飛ぶ機械」が向かう先 (Wired)
ドローンと言えば世界を席巻している中国DJIの小型ドローンを想起しがちだが、大量輸送には大型の方が効率は高いはず。ボーイングがそれに取り組んでいるというのは目からうろこ。こんなところにも米中の覇権争いが匂う。知っておきたい動きだ。
■アリババと中国人民銀行 ブロックチェーン特許出願で世界トップ【ランキング掲載】(COINTELEGRAPH)
コインチェックの問題もまだまだ尾とひいており、仮想通貨の行方は気になる。仮想通貨の基軸技術であるブロックチェーンに絡む特許はアリババと中国人民銀行がこんなに握っていたなんて驚いた。戦略性を感じさせる動きだ。コインテレグラフは仮想通貨周りのニュースに特化したニュースサイト。仮想通貨オタクっぽく振舞うには、おもしろくて便利なサイトで覗いてみる価値はある。
今週の4本 サムスンはインテルを本当に抜いたのか |
あとで読む |
【編集長のイチオシ】サムスン・インテル/ ヤマト・佐川/ 巨大ドローン/ 仮想通貨特許
公開日:
(IT/メディア)
サムスンのスマホ=Reuters
![]() |
土屋 直也(ニュースソクラ編集長)
日本経済新聞社でロンドンとニューヨークの特派員を経験。NY時代には2001年9月11日の同時多発テロに遭遇。日本では主にバブル後の金融システム問題を日銀クラブキャップとして担当。バブル崩壊の起点となった1991年の損失補てん問題で「損失補てん先リスト」をスクープし、新聞協会賞を受賞。2014年、日本経済新聞社を退職、ニュースソクラを創設
|
![]() |
土屋 直也(ニュースソクラ編集長) の 最新の記事(全て見る)
|