ニュースソクラがキュレーション(ソクラでピックアップした)記事のなかから、編集長の土屋がスタッフとともに改めて読んでおきたい記事をピックアップしました。週末に目を通していただき、未来を見通すヒントになればと願っております。(ニュースソクラ編集長、土屋直也)
■ソフトバンク、知られざる「不動産ビジネス」への傾倒 (WIRED)
ソフトバンク(SB)の10兆円ファンドが自分の図体が大きすぎて、こまかい投資なんてやっていられない実態が浮き彫りです。だから金額がはる不動産に行かざる得ないのでしょう。Poptech(不動産ハイテク)をはじめ、techとつければ投資価値があがるがごとき風潮はバブルそのものですね。SBファンドの投資収益性に疑問があるだけでなく、投資市場もゆがめてしまっていないでしょうか。SBはスプリントとTモバイルの経営統合で譲歩しました。そしてスプリントCEOをSBのCOOに抜擢しました。背景にあるのは5Gです。石川温氏の『孫正義に「スプリント経営統合」決意させた“5G問題”、Tモバイル接近の背後にあるもの』(ビジネスインサイダー)も見逃せない。
■7兆円買収を強行する、武田ウェバーの焦燥 (東洋経済)
シャイア―はしばしば買収攻勢をかけられてきたきわめて優良な製薬会社だが、7兆円はかなり高い。果たしてこの財務負担に武田が耐えられるのか。買収後は、武田の株主の半分以上が旧シャイア―の株主になる(売らなければだが)。すぐに成果があがらなければ、新しい青めの経営者が武田のトップに就くことになる。法的な問題も指摘している。ほかに、『コラム:武田のシャイアー買収案、株式交換部分に見える「隙」』(ロイター)、法政大の真壁教授の『 武田薬品、広がる経営不安』も買収が賭けであることを示している。融資に応じるというメガバンクはどう説明するのか。
■北朝鮮、非核化の約束守る? 過去には核施設爆破→復旧 (朝日)
北朝鮮がいかに約束を破ってきたかの歴史。戦争になるよりはいいのだろうが、ぎりぎりの妥協となってほしい。ナチに妥協したチェンバレンを再び見たくはない。
■連続殺人犯逮捕へと導いたDNA分析サイトは、ユーザープライバシーに関する懸念を再燃させる(TechCrunch)
殺人鬼が逮捕された裏には家系図データベースの存在があった。なんてことだ。犯人逮捕はお手柄だがプライバシーは?
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【編集長のイチオシ】ソフトバンク/武田/北朝鮮の裏切り史/DNA捜査
Reuters
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土屋 直也(ニュースソクラ編集長)
日本経済新聞社でロンドンとニューヨークの特派員を経験。NY時代には2001年9月11日の同時多発テロに遭遇。日本では主にバブル後の金融システム問題を日銀クラブキャップとして担当。バブル崩壊の起点となった1991年の損失補てん問題で「損失補てん先リスト」をスクープし、新聞協会賞を受賞。2014年、日本経済新聞社を退職、ニュースソクラを創設
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