ニュースソクラがキュレーション(ソクラでピックアップ)した記事のなかから、編集長の土屋がスタッフとともに改めて読んでおきたい記事をピックアップしました。週末に目を通していただき、未来を見通すヒントになればと願っております。
今週は国内で決算発表が相次ぎ、企業ニュースも目白押しでした。ですが、なんといっても米中交渉が不調だったことが最大のニュースでしょう。「建設的だった」との米財務長官発言で株式市場はむしろ上昇しましたが、米国が対中関税を上げてしまっただけに交渉が長期化するようなら世界経済に響くでしょう。中東情勢も軍事行動があってもおかしくない情勢です。13日からの週は今年の世界情勢を占うような週になりかねません。(ニュースソクラ編集長、土屋直也)
■司法長官を「議会侮辱罪」で訴追すべき 米下院司法委が決議(BBC)=米政府VS議会の対立史上最悪
米中対立の激化、中東情勢の悪化、ともに米国内での対立激化を反映してトランプ政権が対外強硬策を採っているいる面は否めない。記事見出しは短い記事を連想させるが、中身はBBCらしいこってりした解説ともいえる記事。トランプ対民主党はどう転ぶかわからないが、世界に影響を与える震源地だ。
■北朝鮮のミサイル再発射を許したポンペオ発言の大罪 (JBPRESS)
北朝鮮のミサイル発射は、立て続けという意味で日米韓は舐められている。中東情勢の悪化で米国が軍事威嚇はできないことを見抜いているのだろうが、外交面だけでも強硬策を採るべき局面だろう。記事は、今回の高度が上がらない短距離ミサイルは迎撃システムではとらえきれない可能性を指摘、「実戦」的な訓練と指摘している。
■iPadの売り上げが急増、成功したクックCEOのプランとは?(Business Insider)
新製品ではないiPadが、株価面でのアップル再浮上のけん引役になっている。航空機のコックピットでも採用され、それが航空会社の他の職場にも浸透する理由になっているという。自社の商品の別の使い方に着目して営業をかける伝統的なマーケティング。IT最先端のアップルが販売でオールドスタイルになっているのがおもしろい。ほかに「アップルが積極的な買収戦略を展開--半年間ですでに20〜25社を買収」(cnet)も参考になるだろう。
■世界で最も自動運転車の社会実装を進めている会社は、意外な中国企業 (Newsweek)
中国のグーグルと呼ばれる検索大手の百度が自動運転で最も進んでいるという記事。その「アポロ」計画は、グーグルの自動運転より進んでいるのだという。百度がAI企業へ脱皮中ということ記した「スマートフォンは20年以内に消える 中国バイドゥCEOが予言」(Business Insider)と合わせて読むとなお、おもしろい。
米中対立、中東危機、いずれも米国内対立の激化から【今週の4本】 |
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【編集長のイチオシ】米政府VS議会/北朝鮮ミサイル/アップル/百度
Reuters
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土屋 直也(ニュースソクラ編集長)
日本経済新聞社でロンドンとニューヨークの特派員を経験。NY時代には2001年9月11日の同時多発テロに遭遇。日本では主にバブル後の金融システム問題を日銀クラブキャップとして担当。バブル崩壊の起点となった1991年の損失補てん問題で「損失補てん先リスト」をスクープし、新聞協会賞を受賞。2014年、日本経済新聞社を退職、ニュースソクラを創設
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