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欧米では右派がマスク拒否の姿勢 感染防止が後手に

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【舛添要一が語る世界と日本(59)】世界で再拡大する新型コロナウイルス感染

公開日: 2020/10/13 (ワールド, コロナ(国内), コロナ(国外))

CC BY CC BY /nordique

 大統領選挙まで1ヶ月という10月2日、トランプ大統領の新型コロナウイルス感染が判明し、世界に衝撃を与えた。

 トランプ大統領は、3日で退院し、選挙活動を再開して巻き返しを図っているが、今回の感染は選挙の結果にも大きな影響を与えそうである。

 そのアメリカでも、州によっては感染が拡大し、感染防止のための規制を強化せざるをえなくなっている。たとえば、ニューヨークでは一部地域を封鎖している。全米の感染者は、8日が56,137人、9日が58,539人、10日が 51,094人である。

 日本では感染者は約9万人、死者は約1600人であるが、世界のコロナ感染状況を見ると、感染者は約3731万人、死者は約107万人に上っている。感染者は、多い順にアメリカ約774万人、インド約705万人、ブラジル約508万人、ロシア約129万人、コロンビア約90万人である。

 この数字を見ると、終息にはほど遠いと言わざるをえないが、今、ヨーロッパでは感染が再拡大して大きな問題となっている。

 フランスでは、たとえば、パリではバーが営業停止、レストランは感染防止策徹底の上で営業、大規模な会議は禁止といった措置が、10月6日から2週間とられることになった。

 7日のコロナ感染者は18,746人と大きな数字となり、死者も80人、陽性率も9.1%であった。8日が18,129人、9日が20,339人、 10日が26,896人、11日が16,101人という具合である。感染が再拡大し、医療資源も深刻な状態になりつつある。

 8日には、パリ、マルセイユに続き、リール、グルノーブル、リヨン、サンテチエンヌも規制の対象になった。

 スペインでも、感染者は8日には12,423人、9日には12,788人と増えている。中央政府は9日、マドリード州に対して15日間の緊急事態宣言を発した。中央の左派政権に対して、右派が支配する州政府はこの措置に反対しており、対立が深まっている。

 ベルギーでは、感染者が9日には5,728人、10日には5,385人、11日には7,950人という状況である。そにため、ブリュッセルでは、8日、カフェやバーを1ヶ月封鎖する措置に出ている。

 ドイツでも、一日の感染者数が4千人を超えている。感染者が8日には4058人、9日には4516人、10日には4721人である。感染が拡大しているケルン、エッセン、シュツットガルト、ベルリン、フランクフルト、ブレーメンなど大都市では、当局は特に若者に感染防止を徹底するように警告している。

 ベルリンでは、商店やレストランの夜11時〜朝6時までの営業停止を決めている。

 イギリスでも感染が再拡大し、10月4日には22.961人を記録し、8日には17,540人、9日には13,864人、10日には15,165人、11日が12.872人といった状況で、ジョンソン政権のコロナ対策の失敗に批判が集まっている。

 イタリアのコンテ首相は、コロナ再感染拡大のため、屋内外でのマスクの義務化を全土に指示し、緊急事態を来年1月31日まで延期することを決定した。このところ感染がスペイン、フランス、イギリスに比べて少なかったイタリアでも、また急に増えている。感染者数は、9日が5,372人、10日が5,724人、11日が5,456人である。

 このようなヨーロッパの状況を見ると、感染拡大が酷くなっていることがよく分かる。なぜそうなったのか。

 それは、夏のバカンスで人々が国境を超えて移動し、夏休みということで気も緩み、感染防止対策を徹底しなかったために欧州全体に感染が拡大したのである。

 その後も、コロナ疲れで、とくに若者がマスク着用などの感染防止策を講じずに、感染を拡大させた。また、無症状者でも感染させるというこのウイルスの厄介な特質も関係している。

 とりわけ、マスク着用が不可能な飲食の場での感染が大きな要因のようである。イギリスでは、Go To Eatのキャンペーンで感染者が増えたと、政府が批判されている。

 日本でも各種のGoToキャンペーンが展開されているが、ヨーロッパの轍を踏まないためには、マスク着用、手洗いなどの感染防止策を実行するしかない。これから冬に向かうと、インフルエンザの流行時期と重なってしまう。

 コロナとインフルの両者が同時に流行すると、病院も十分には対応できなくなる。日本人は、欧州人に比べてほぼ全員がマスクを使っているが、それでも油断大敵である。

 欧米では、マスクが政治的意味を持ってしまっており、右派がマスク拒否の姿勢を誇示している。マスクを使うか否かは、個人の自由だというのである。また、ユダヤ教正統派のように信仰を感染防止に優先させるグループもいる。

 日本では、政治的心情や信仰と感染防止が対立することはほとんどない。それもまた、日本での感染拡大を阻止するのに役立っているのであろう。

舛添 要一 (国際政治学者)

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